毎日真面目に生きている

毎日真面目に生きている東京在住の女の話

アラサー

わたしは所謂アラサーと呼ばれる年の女である。

Wikipediaによると、アラサーという言葉が流行りだしたのは2006年頃のことらしい。
その頃から、今まで、ずっとアラサーというものは、ある程度お金を持ったことで生まれる、若さだけではない花盛りの女性を指すと思っている。

しかし実際のところ、朝、鏡に映る自分の顔は、カサカサでシミがあり、化粧ノリの悪い大層疲れ果てたおばさんであり、自分が思っているアラサーには到底見えない代物なのである。
もっと、キラキラしているものだと思っていた。
もっと、華やかなものだと思っていた。

歳のせいではない。自分が悪いのだ。わたしは面倒だからという理由で、自分のメンテナンスも人とのコミュニケーションのメンテナンスも怠っていた。
努力しない人間に結果はついてこない。当たり前だ。自分が悪いのだとわかっていても、もう遅いのだ。
わたしは、疲れ果てた顔に申し訳程度のファンデーションを塗り、電車に乗って会社に向かう、といういつもの作業を今日も繰り返すのである。